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海の学習 見聞録 |
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港区立港陽小学校、海苔に関する総合的な学習の時間
平成19年1月12日にお台場にある港区立港陽小学校の、海苔づくりをテーマにした5年生の総合的な学習の時間を対象に「お台場環境教育推進協議会」の出前授業が行われました。今回、当財団の菅家が取材をしてきましたので、その時の様子をレポートします。
○概要
港区立港陽小学校は、お台場海浜公園まで徒歩0分!という、海洋教育には絶好の立地条件を備えた学校で、昨年からお台場での海苔づくりをテーマとした総合的な学習の時間に取り組んでいます。その中心を担うのは、漁協やNPO、行政等で構成される「お台場環境教育推進協議会」で、お台場での海苔づくりやアマモ場造成などを通じた環境教育に取り組んでいる組織体です。
昨年度、港陽小学校の角田校長先生の呼びかけで、横浜でアマモ場再生活動に取り組んでいる海辺つくり研究会のメンバーや、木更津で海苔漁を営むかたわら自然体験活動の普及やアサクサノリの復活などに取り組んでいるNPO法人盤州里海の会のメンバーなどが集い、お台場では実に約40年ぶりという海苔づくりを実現したものです。
今年度も、昨年度の実績を踏まえて、学校と地域、行政が一体となった総合的な学習の時間に取り組んでいます。
○これまでの授業
昨年12月21日、お台場海浜公園の前浜で海苔柵立てと海苔網張りの作業が行われました。作業は、木更津で海苔養殖を行っている盤州里海の会のメンバーが中心となり、海辺つくり研究会や海をつくる会、都漁連内湾釣漁協議会などの協力で行われ、港陽小学校5年生の児童が作業の様子を見学しました。
また、見学後は学校の視聴覚室で東京海洋大学の能登谷教授の出前授業が行われました。海苔の生態や海苔づくりの歴史などがパワーポイントを使って紹介され、質疑応答では、大勢の子どもたちから質問が出され、能登谷教授は、その質問に一つ一つ丁寧に回答されました。
○体育館での出前授業
今回は、まず3限目に、お台場環境教育推進協議会の森田さんから海苔に関するお話と、船の科学館の梶谷さんからお台場の歴史に関するお話がありました。
森田さんからは、植物としての海苔の特徴や、海苔づくりの歴史、現在市場に出回っているスサビノリと東京湾では絶滅しかかっているアサクサノリの違いなどに関するお話があり、質疑応答の時間には、大勢の子どもたちから質問が投げかけられました。
また、梶谷さんからは、お台場が作られた理由や建造当時の時代背景などに関するお話がありました。時間の関係で梶谷さんのお話の後には質問を受け付ける時間がありませんでしたが、みな熱心に話に聞き入っていました。
○お台場海浜公園での海苔摘み作業
今回は、12月に設置した海苔網から食品検査用の海苔を収穫することと、その作業を児童に見てもらうことが目的でしたが、海苔が摘みとる大きさにまで育っていなかったため、海苔網の1枚を浜に上げて子どもたち手摘みしてもらうことになりました。子どもたちははじめて触る海苔の感触に戸惑いながらも、時間がたつと海苔摘みの作業に熱中し、また、採れたての海苔の味に感動している様子でした。
また、今回は、横浜でアマモ場の再生に取り組んでいる金沢八景−東京湾アマモ場再生会議が、岩手県の有名な船大工岩渕棟梁の手による和船「乙鞆丸」をお台場に運び入れ、その体験乗船もあわせて行われました。子どもたちは6人のグループに分かれ、ライフジャケットを着て順番に乙鞆丸に乗り込み、箱めがねで水中の海苔網の様子を観察しました。
和船に乗るのが初めての子どもたちは、櫂を漕ぐたびに左右に揺れる和船の感覚に嬌声を上げ大喜びの様子でした。1名車椅子の子どももいましたが、一緒に体験乗船と海苔摘みを楽しんでくれました。
また、子どもたち以上に楽しんだのが、角田校長先生をはじめとする大人のみなさんでした。まるで子どものように目を輝かせて船に乗り込む姿がとても印象的でした。かく言う私もしっかり体験させていただきました。
今回は、西柴小学校の学習支援が縁で知り合った海辺つくり研究会や海をつくる会の紹介で、港陽小学校の総合的な学習の時間の様子を取材させていただきました。目の前にお台場の海が広がる港陽小学校でも、この活動に取り組む以前は海に関する教育や学習はほとんど行われていなかったということで、校長先生や担当の先生方の熱意、それを支援する漁師やNPO、行政の方々の熱意によって実現したということです。
今回の取材を通して、学校教育で海洋教育に取り組む困難さと、それを打破するための要件の一端が把握できました。1月25日には、海苔網を校内に持ち込んでの海苔摘みと海苔すきが行われます。また取材ができましたら報告したいと思います。 |
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